菜花庵-nanohana.an

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『金木犀ニ想ウコト』の話

10月のある朝、職場のTさんという方に、
「おはようございます。キンモクセイがいい香りですね」と話しかけました。
「そうだね、とってもいい香りだよね」という楽しい返事が返ってくるものとばかり思っていたら、
その方は、「昔、金木犀が香るころに知人を亡くしてね、この時期になると彼のことを思い出すのですよ」
とおっしゃいました。
いつもはおどけて楽しいTさんがしんみりとお話なさっていたということもあり、
あれから数年、この会話がずっと心に残っていました。

そして今日。
職場のデスクのファイルを整理していたら、ある記録ファイルの中に、Tさんが書いた寄せ書きを見つけました。
そこには、「職場の先輩Nさんがガンの告知をされてから数か月、何度目かのお見舞いを終え、金木犀の香りが漂う中、帰路についた。その翌日、Nさんは天国に召されたのだった」とありました。
数年前のあのとき、Tさんがおっしゃっていたのは、Nさんのことだったんだ・・・
寄せ書きには、尊敬する先輩でもあり、頼もしい同僚でもあったNさんへの想いと
残されたご家族への気遣いが綴られていました。
私はNさんとは面識はないのですが、その功績はよく伺っていて、最近になって、
Nさんが残されたとても貴重な研究資料をご家族にお返ししたばかりでした。

金木犀という香り豊かな花。
秋から冬にかけて草花が休息をとる前に、やさしい香りを届けてくれる花。
同じ香りが漂う中に、個人個人の異なる想いがあるのだということに気付きました。


偶然にも、その後、私も同じような経験をすることになります。
3月半ば、愛猫のプー氏を虹の橋に見送ったのは、それまで毎年のように楽しみにしていた
沈丁花の香る時期でした。
それ以来、沈丁花の香りとともに、プー氏との思い出がよみがえってきます。
大好きな香りですが、少し、心がさみしくなるのです。


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==========
と、今回はちょこっとマジメに書いてみました!
お花だけじゃなくて、音楽だって景色だって、土地だっておんなじですよね。
同じものを見ても聴いても、感じることは人それぞれ。
隣にいるその人がなにを感じているのかな・・・とちょっと知りたくなるワタクシでした(^^)
物オモウ秋のような気候が続いたので、こんなこと書きたくなったのかもしれませんが、
また今日から、夏の日差しに戻ってしまったお江戸でございます(^^;
by maropu21 | 2014-09-02 17:00 | 日常雑記 | Trackback | Comments(4)
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Commented by みい at 2014-09-02 20:17 x
こんんばんは

 その時々の風景とか、お花、音楽、歌・・・人にはそれぞれのいろんな想いがあるのでしょうね。
忘れられない思い(悲しいこと、楽しいことも・・・)が蘇ってくるものなのでしょう。
私は、桜の散る頃は、悲しい思い出と、うれしい思い出が重なって蘇ります・・・。春が来るたびにね。

季節は秋へと移り変わりますね。
毎日を丁寧に一生懸命生きていきたいですね。
ふふ・・・ちょっとしみじみ・・・

中秋の名月見られるといいですね!
お月見団子用意しましょうね^^。
Commented by maropu21 at 2014-09-03 10:09
みいさん

こちらもありがとう!
金木犀に関しては「いい香り」としか頭に浮かばなくって。。。
自分のことしか考えてなかった。。。
思いがけず、そしてあらためて、人それぞれの記憶や思い出があるんだなと考えさせられました。

春・・・一般的には明るいイメージだけど、それも人それぞれよね。
みいさんにとっては、いろいろな思い出が交錯する季節なんですね。
私は2月かな・・・
寒い季節に、突然、いなくなってしまった友人のことを思い出します。
あたたかな天国で元気でいてほしいと、いつもいつも祈ってます。

ふふ、しみじみだね。

中秋の名月、見られるかなぁ。
お天気はイマイチのようなのです。。。
お月見団子!そうだね、それは準備しましょう!
Commented by Kim at 2014-09-03 12:40 x
MEも、なんだか、しんみり来ました。
金木犀、字もなんだか素敵だね。。。嗅覚に残るいろんな想いって、あるよね。私も、おばーちゃんの思い出、沢山思い出すよー。よく、ハッカをぬっててさ、いわゆるサロンパスの匂いね。笑 
この前、膝痛い~って、サロンパス買ってきてさ、ちゃんと日本のサロンパス売ってるのよ!それ買って来たとき、、ばーちゃんのこと、思いだしたよ~~。よく、背中とか、腰とかね、いっぱい貼ってあげたからさ。
なんか、自分が貼るようになったのかーって、ちょっと感慨深く思ったりした。。。
Commented by maropu21 at 2014-09-04 09:57
KIMさん

Tさんの寄せ書きを読んだとき、私もしんみりというか鳥肌が立つような感じがしたよ。
Nさんが亡くなったのは、本当に突然のことだったから、Tさんはもちろん、周りのみんなは心の準備もなかなかできてなかったのかもしれない。
匂いって、思い出とダイレクトにつながるもののひとつよね。
KIMちんはサロンパスなのね~。
おばあちゃんに貼ってあげた思い出かぁ・・・
YOUのおばあちゃん愛を知ってるだけに、泣ける。。。

匂いがそのときの思い出と気持ちを一瞬で引き戻すって、すごいことだよね。
よく考えてみると。興味深いかも。